2017.05.29
実施報告:市民大学マナークリエーション講座
日本橋街大學(3)『江戸情緒溢れる町並み佐原散策 ~神職に学ぶ参拝作法と古民家ランチ~』

Tokyo Good Manners Project(TGMP)と日本橋街大學は5月20日、第3回目となるマナークリエーション講座『江戸情緒溢れる町並み佐原散策 ~神職に学ぶ参拝作法と古民家ランチ~』を開催しました。
香取神宮に赴き、神職の佐川和浩氏に参拝作法を教授していただきました。手水舎(ちょうずや)の所作、御前の二礼二拍手一礼などの基本的な作法をあらためて学んだ参加者たち。そして「お辞儀の角度は3種類。15度、45度、90度。日本において90度のお辞儀は神仏、皇室の方々の前のみで許されること。例えば、誤るときに90度を超えるような深々としたお辞儀や土下座は、礼儀作法のうえでは失礼、侮辱にあたります」と、佐川氏のお辞儀の角度にまつわる話にはとても驚いた様子でした。
「いちばん大切なことは作法に想いを込めること。その想いが所作に表れてきます」。
また江戸情緒息づく佐原散策も行われました。久保健治さんのガイドによる、利根川の支流・小野川沿いから忠敬橋界隈を中心とした町並み(国選定の重要伝統的建造物群保存地区)をそぞろ歩き。町の見どころや歴史、日本地図の祖である佐原伊能家の伊能忠敬に関する話など盛りだくさん。立ち寄る所々にそれぞれ散りばめられた興味、好奇心を誘われた参加者たちは、ガイド付きならではの色濃い佐原散策に満足してくれたようです。
「佐原のもうひとつの魅力は夏と秋の祭り。多彩な山車は圧倒のひと言。この山車行事はユネスコ無形文化遺産にも登録されています。時期を合わせて来ていただいて、ぜひその感動を味わってください」。
挟んだランチは古民家レストラン『夢時庵(むーじゃん)』のフレンチ。前菜盛り合わせサラダ、本日のスープ、4品から選べるメインディッシュ、デザートなど、出てくる料理はどれも垂涎の極み。久保さんとの佐原談話を弾ませながら、参加者たちは舌鼓も打ってくれました。

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参拝の礼儀作法のほか、香取神宮の歴史や造りなども教授していただいた神職の佐川和浩氏。
佐川氏は“人との距離感”についても教授。「1.8m以内が親しい関係。家族の距離は一尺(30㎝)と言われています。焦り、やましいことを隠して近づけば、その距離はけっして縮まらない、埋めることはできない。誠意を持って、確かな一歩で徐々に距離を縮めていく。この距離感をきちんと捉え、しっかり考え、そして大切にしてほしいと思います」

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佐川氏の実演のもと、ともに参拝作法を倣う参加者たち。
二礼二拍手一礼という流れが基本作法に、45度のお辞儀・深揖(しんゆう)、三歩さがって15度の小揖(しょうゆう)も加えるとよりきれいな作法になると佐川氏はいいます。

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手水舎では、左手、右手の順で清めます。また左手で水を受け、口をすすぎ、もう一度左手を清めます。最後は柄杓(ひしゃく)を立てて柄に水を伝わせるようにして清めるのが正しい作法。

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佐原に抱く愛情、情熱を以ってガイドする久保健治(中央大学・神田外国語大学兼任講師)さん。トークにジョークを織り交ぜながら、深みのある解説で参加者たちの興味や知的好奇心を誘ってくれました。

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久保さんが案内してくれた福新呉服店(千葉県有形文化財)の“佐原まちぐるみ博物館”。その一角には瓦のかけらがたくさん寄せ集められていました。「じつはこれら、3.11の東日本大震災のときに落ちた瓦。佐原に愛情や愛着のある人々が応援メッセージを記したもの」と久保さんは説明してくれました。

伊能忠敬の旧宅を見学。
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写真は伊能忠敬像。伊能忠敬先生をチュウケイ先生、あるいはチュウケイさんと呼ぶと佐原ツウっぽくなると久保先生。

水郷・佐原の町並み。
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古民家のフレンチレストラン『夢時庵(むーじゃん)』
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『千葉県産“恋する豚”のグリル』
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リンク: 日本橋街大學

過去の日本橋街大學マナークリエーション講座
第1回 「粋マナー、粋な笑い、知的好奇心」
第2回 「伝統文化は遺産ではなく、日常生活で活かしていくもの」