2018.11.15
実施報告:市民大学マナークリエーション講座 シブヤ大学: 「いのちをまるごといただきます!コールドプレスジュースを飲みながら、フードロスを考える・つくる・食べる」

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10月27日、Tokyo Good Manners Project(TGMP)×シブヤ大学のマナークリエーション講座が、上原社会教育館で開催されました。この日のテーマは「フードロス」。去る10月16日が「世界食料デー」だったことから、今回は、食のマナーについて考える講座となりました。

まずは、「フードロス」について考える座学から。講師を務めてくださったのは、農業生産法人ベルファーム・ファームマネージャーの永島孝一さんです。「いのちをまるごといただきます!」が口癖という永島さん。日本の食品廃棄の現状や、なぜフードロスが問題なのか、私たちの生活に身近な話題に触れながらお話いただきました。

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この日集まった参加者のみなさんは、もともと食について関心が高い方が多く、フードロスを改善するために何ができるか話し合う時間になると、普段からやっていることや新しいアイデアなどが次々と飛び交い、活発な議論が行われました。

例えば、ご飯を1粒残さず食べることを、日本の総人口1億2千万人が徹底すれば、1日2,400キロものフードロスをなくすことができるといいます。1年に換算すると、なんと8,760トンもの量になるのだそう。普段のちょっとした心がけが、ここまで大きな差になるとは驚きでした。

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さらに、生産者とつながることも、フードロス削減につながるとのこと。永島さんの農場では、無農薬、無化学肥料に取り組んでいるだけでなく、野菜に栄養を十分に行き渡らせてから収穫するそうです。栄養をたっぷり含んだ野菜は、普段スーパーで販売されているものと形がまったく違います。生産者の思いを知り、本当に美味しい野菜を無駄なく食べることこそが、いのちをまるごといただくことになるのです。

後半は、コールドプレスジュースのパルプを使った調理の時間です。教えていただくのは、mother juiceを運営する羽塚順子さん。mother juiceのジュースで使われている野菜は、すべて永島さんの畑で生産されています。愛情を込めて作られた野菜は、搾りかすでも十分に活用できるのだそう。

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今回は、発芽玄米ともち麦のケールカレードリア、にんじんと酢ぶどうとオリーブオイルのドレッシングかけケールサラダ、ケールとココアとナッツのプリスボール、4色の自然栽培ポテトフライに挑戦。3つのチームに分かれて、各自分担しながら作業を進めていきます。

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カレードリアにも、ケールの搾りかすを入れます。青汁にも使われるケールは、渋みやえぐみが強いイメージでしたが、栄養たっぷりに育った永島さんのケールは、甘くて食べやすいのが特徴。料理に使うと、まろやかな味になるそうです。

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完成したのがこちら。チーズたっぷりのカレードリアは、発芽玄米やもち麦と相性抜群。ケールを細かく刻んだサラダは、にんじんのドレッシングをたっぷりかけていただきます。オリーブオイルでカラッと揚がった4色の自然栽培ポテトフライを添えて、ボリュームたっぷりに仕上がりました。デザートにはドライフルーツとナッツを使ったロースイーツのプリスボールも。砂糖を使わない自然な甘さで、こちらも大人気でした。

さらに、Mother Juiceのコールドプレスジュースもいただきました。定番のケール、にんじんに加え、極上メロンやトマトまで、まるで野菜や果実そのものをいただいているような濃厚な味わいで、「飲んだ途端元気になった」という声もあがっていたほどでした。

座学から調理、実食まで充実の授業内容で、時間が経つのもあっという間。美味しく楽しい学びの時間になりました。