2017.08.14
実施報告:市民大学マナークリエーション講座
日本橋街大學(9):親子で学ぶ「箸の持ち方」とその心

日本橋街大學とTokyo Good Manners Project(TGMP)は8月6日、マナークリエーション講座『親子で学ぶ「箸の持ち方」とその心』を日本橋三越・カルチャーサロンにて開催しました。
講師は福本衣李子(日本料理食卓作法認定講師)先生。講座はお箸の持ち方はもちろん、お箸の種類、割り方や上げ下げの所作、さらに挟む、押す、切る、裂くといった扱い方まで、解説と実演による内容は多岐にわたりました。
福本先生の教えのもと、ひとつひとつを好奇心と遊び心たっぷりでチャレンジした子どもたち。四苦八苦しながらも、すぐにコツを掴み、見る間に上達。その楽しむ姿勢と吸収力の高さに、福本先生も「お見事」と絶賛。お手本となるパパやママたちにとってもお箸を使った添え物のレモンの正しい搾り方、正しい豆腐の切り方など、この講座ではじめて知ったという所作も。「なんとなく使ってきたお箸の知識や扱い方が本当に正しいのかどうか。子どもとともにあらためて学ぶ機会でよかった」と、“親子で学ぶ”にふさわしい講座となったようです。
「所作とマナーは形と心」と福本先生。「お箸の持ち方、扱い方はその原点ともいえます。さらに所作やマナーを常に意識して、お手本となることが親の役目です」。
講座終了後は子どもたちによるお菓子の摘み取りゲーム。正しいお箸の持ち方を意識しながら、ジェリービーンズやポップコーン、飴など形状の違うお菓子をどれだけ多く自分のお皿に移せるか。福本先生が見守るなか、子どもたちの懸命な姿、そしてパパとママたちの声援。
「子どもにとって所作を覚えていく大切なきっかけと、夏休みのよい思い出になったと思います」。

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ともに学ぶのはお互いにとって貴重な体験。パパとママのほうが緊張の面持ち??

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自己紹介文を紙に書く子どもたち。

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「お箸を正しく持つためには、鉛筆やスプーンを正しく握れているかどうかの見きわめが肝心」と福本先生。

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お箸の正しい割り方。「右手で摘み、左手に寄せて、かつテーブルの少し下の位置で扇を描くように」とアドバイスを受け、子どもたちにお手本を見せるパパとママたち。

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わかりやすい言葉でお箸の正しい持ち方や所作を子どもたちに説明する福本先生。

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添え物のレモンの搾り方を実演。料理のうえにレモンをのせてお箸で軽く押していき、またくし切りは果肉の中央にお箸をあてて左手でそっと搾るとレモン汁がお箸を伝っていくと解説しました。
大人向けのお箸の扱い方に子どもたちも興味津津。好奇心とチャレンジ精神で徐々にコツを掴んだ様子でした。

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お豆腐を切る際はいきなり両断するのではなく、お箸を縦に揃えて少しずつ切るのが正しい所作。お箸でお豆腐の向きを変えたり、お皿ごと向きを変えるなど、常に切る方向を正面に。

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お菓子の摘み取りゲーム。いかに多く取るかを考えて、矯正箸に持ち変えるのも子どもならでは。また「もっと上手になれる」という自信も見せてくれました。

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髙木香寿江さん、凛香ちゃん親子に感想をお伺いしました。
「お箸の正しい持ち方を教えるには、私自身がまずきちんと理解することからはじめようと思いました。所作やマナーの知識が深まれば、自信をもって教えてあげられる。今回の講座は一緒に学べる場でしたので、家に帰ってふたりで復習したいと思います」
「お母さんにお箸の持ち方がおかしいよっていわれました。今日はいっぱい練習したので上手になったと思います。とても楽しかったです」

リンク: 日本橋街大學

過去の日本橋街大學マナークリエーション講座
第1回 「粋マナー、粋な笑い、知的好奇心」
第2回 「伝統文化は遺産ではなく、日常生活で活かしていくもの」
第3回 「江戸情緒溢れる町並み佐原散策 ~神職に学ぶ参拝作法と古民家ランチ~」
第4回 「串打ち3年、割き8年、焼きは一生、好奇心も一生、笑いも一生」
第5回 「英語によるおもてなしをめざして。」
第6回 「ロールプレイングと掛け合いで会話力をブラッシュアップ」
第7回 「物の受け渡しとは機能と形状もしっかり考慮すること」
第8回 「Teaching Japanese Cooking in English!!」